口腔機能低下症とは、どんな症状が見られるのか?
加齢とともに体が変化していき様々な体の不調を患者さんが訴えてくることが多いと思います。
その中で、どの症状が口腔機能の低下のサインなのか?
今回は、口腔機能低下症の症状について解説していきます。
①口腔機能とはどういったもの |
口腔機能が低下する要因には主に加齢が挙げられ、それにより様々なトラブルが現れることがあります。
まず、口腔機能とはどういったものどういったものを指すのでしょうか?
唾液の分泌
口腔内の感覚(舌、頬、口唇の感覚)
咀嚼力(食べものを食べる力)
嚥下力(食べ物や飲み物を飲み込む力)
主に上記の機能を総称して口腔機能と言います。
②口腔機能の低下に伴う症状 |
では、これらの機能の低下がおきた時どのような症状が現れるのか確認していきましょう。
唾液の分泌低下:口腔乾燥、
口腔内の衛生状態の悪化(歯周病の悪化、う蝕の増加)
舌苔の付着
舌が動かしずらい(滑舌の低下)
口腔感覚の低下(舌、頬、口唇):滑舌の低下、
食べこぼしが増える
舌・頬を噛む
低位舌で舌辺縁に歯形が残る
口唇があいたまま
咀嚼機能の低下:欠損歯の増加
不良補綴(義歯、咬合)
咬耗
噛みづらい
硬いものが噛めない
食べるのに時間がかかる
嚥下機能の低下:咳の増加
むせの増加
水が溜められない
舌がやたら動く
声が掠れて小さい
食べ物が喉につかえる
一つ一つの症状は大したことがないように思われますが、複合して起こると、咀嚼ができず消化不良が起こることや、嚥下機能の低下によって肺炎を引き起こすことがあるなど大きな病気につながることがあります。
③まとめ |
口腔機能は加齢とともに徐々に衰えていくため自覚症状がない場合があります。
患者さんからの訴えや来院時の口腔内の状況で口腔機能低下症の所見が認められる場合は、
検査を行っていきましょう。
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